
Tangemカード、リング、スマートフォンを失くしたらどうなる?

Tangemカードを失くすと不安に感じるかもしれませんが、その影響の度合いはウォレットの構成や、手元に残っているカードの数によって異なります。多くのケースでは、ちょっとした不便があるだけで、簡単に対処することが可能です。
この記事では、次に取るべき行動を詳しく解説します。
Tangemウォレットの構成を理解する
Tangemウォレットは、2枚または3枚のカードのセットで構成されています。それぞれのカードには秘密鍵のコピーが保存されており、どのカードからでも暗号資産にアクセスできます。この仕組みにより予備が確保されており、1枚を失くしても残りのカードでアクセス可能です。
🛠️ カードやリングを1つ失くした場合
✅ 1つ以上のカードやリングが手元にある場合
- アクセス:少なくとも1つ残っていれば、引き続きウォレットにアクセスして資産を管理できます。
- セキュリティ対策:失くしたカードが悪用された可能性がある場合は、資産を新しいウォレットに移してセキュリティを強化することを検討してください。
- カードの再発行:初期設定後に、新しいカードを既存のウォレットに追加することはできません。もう一度予備のカードを回復したい場合は、新しいカードセットで新しいウォレットを作成し、そこへ資産を移行してください。
❌ 手元にカードが1枚も残っていない場合
- シードフレーズがない場合:シードフレーズを設定していないウォレットですべてのカードを失くすと、資産へのアクセスは永久に失われます。この事態は必ず避けてください。すべてのTangemデバイスを1か所に保管することはやめてください。
- シードフレーズがある場合:シードフレーズを設定している場合は、それを使って新しいデバイス上でウォレットを復元できます。ただし、この機能は第2世代のTangemウォレットおよびTangem Ringでのみ利用可能です。
アクセスコードの保護について
Tangemウォレットにはアクセスコードによる保護があります。
- アクセスコードを忘れた場合:別のカードを使ってアクセスコードをリセットできますが、同じウォレットセット内のカードが少なくとも2枚必要です。
- アクセスコード復元設定:Tangemでは、アクセスコード復元機能を無効にできます。これは「記憶力はあるが端末の扱いが雑な人」向けの機能です。無効にするとセキュリティは強化されますが、アクセスコードを忘れた際のリセットはできなくなります。
アクセスコードは必ず覚えておきましょう。生体認証だけに頼るのは避けてください。Tangemデバイスすべてに、覚えやすい同じアクセスコードを設定することをおすすめします。
スマートフォンを失くした場合
スマートフォンには暗号資産が保存されているわけではありません。スマートフォンは、あくまで資産を管理するためのインターフェースに過ぎません。秘密鍵の保管と署名は、Tangemカードやリングが担っています。
そのため、スマートフォンを失くしてもあなたの暗号資産は安全です。NFC対応の新しいスマートフォンにTangemアプリをインストールし、カードまたはリングをスキャンすれば、再びアクセスできます。
誰かがTangemデバイスを拾ったらどうなる?
誰かがあなたのTangemカードやリングを拾っても、正しいアクセスコードがなければ資産にはアクセスできません。複数回間違ったコードを入力すると遅延が発生するため、総当たり攻撃(ブルートフォース)を防止できます。
あるいは、誰かにスマートフォンを操作されたとしても、TangemカードまたはリングがなければTangemアプリにはアクセスできません。仮にスマートフォンとカード/リング1つが盗まれたとしたら、アクセスコードが最後の防御線となります。
ウォレットにシードフレーズを設定している場合は、紙などに書いてオフラインで安全に保管してください。スマートフォンやPCにスクリーンショットで保存するのは避けましょう。
他にできること
- 残っているカードの確認:現在、手元に何枚のカードが残っているか確認しましょう。
- 必要に応じて暗号資産を移動:カードを失くしてセキュリティに不安がある場合は、資産を新しいウォレットに移してください。